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地域フェアを通じて、生産者応援と地産地消を推進。行政や地元企業とも手を携えて前に進みたい

2023年に創業50周年を迎えたセブン-イレブン。「近くて便利なお店」を目指す一方、超高齢化社会や環境問題といった社会課題とも向き合い、近年では地域の優れた原材料を地元で使用する「地産地消」にも積極的に取り組んでいます。しあわせバイ信州運動にもつながるその思いを、商品本部 地区MD統括部 甲信越・北陸地区チーフマーチャンダイザーの榎本信一朗さんにうかがいました。
長野県内に453店舗(2024年11月末時点)を展開するセブン-イレブン
地域の原材料を使って、地域の工場で製造した商品を、地域で販売していく
セブン-イレブンでは、「明日の笑顔を共に創る」というテーマを軸に、「健康」「地域」「環境」「人財」の4つのビジョンを掲げています。
なかでもしあわせバイ信州に関わる部分としては、「地域と共に生きる社会を実現する」が挙げられます。地域が抱える社会課題と向き合い、事業を通じて解決のお手伝いができないだろうか。そんな思いから、地域の原材料を使用し、地域の工場で製造した商品を、そのエリアのセブン-イレブンで販売することに取り組んでいます。生産者さんを応援し、また地産地消の推進につなげていきたいと考えています。
たとえば、信州産の野菜。生産者の高齢化や後継者不足が課題となっている中、商品を通じて、伝統的に培われてきた地域農業や食文化の継承に役立てられないかと考えています。中野市の伝統野菜「ぼたんこしょう」を使った商品もそのひとつ。当初は小さなチームで始めたのですが、11年継続することで生産量も増え、また若い世代を含め県内の方々にぼたんこしょうの味を楽しんでいただける、大きな事例となりました。
長野県学校給食会とも連携し、食文化を伝える商品づくりを
長野県庁で行われた「長野うまいもんフェア」の記者発表風景
長野県は全国の農産物の台所、などと言われるほど、良質な食材の宝庫です。特に夏はレタス、キャベツなどの出荷量も多く、以前からセブン-イレブンのさまざまな商品に使用していたものの、消費者の皆様にはなかなか伝わっていませんでした。
そこで、長野県の皆様と手を携えてこうした取り組みを盛り上げていこうと、2024年7月には「長野うまいもんフェア」を開催し、県庁で記者会見も行いました。
7月のフェアでお目見えした4品。好評につき、今後、季節で定番化する商品があるかも
「長野うまいもんフェア」では4つの商品をラインナップしました。
「長野県学校給食会」と連携して商品化したのは、
- キムたくチャーハンおむすび……漬物文化の継承を目指して塩尻市が考案した給食メニュー「キムたくごはん」をチャーハンおむすびに。豚キムチとたくあんの黄金比にこだわりました。
- 八ヶ岳野辺山高原牛乳使用ミルクムースシュー……夏場の牛乳の消費低迷に合わせた取り組み。新鮮な地場産牛乳を50%配合した濃厚なミルクムース入り。
また地域の優良原材料を使用し課題解決に向けて商品化したのは、
- 信州産そば粉のとろろそば……県産そば粉の普及を目的に、県と日穀製粉で設立した新工場で製造。筑北村「ファームめぶき」で栽培したそば粉と、信州産長芋のとろろを増量して合わせました。
- 信州産丸茄子と豚しゃぶのおろしがけ……地域の伝統ある食材の継承を目指し、大ぶりにカットした信州産丸茄子を使用。ゆず風味が爽やかなポン酢ジュレで味付け。
続いて10月には、セブン-イレブン初の試みとして、全国一斉地域フェア「うまいもの大集合」を開催しました。長野・山梨エリアとしては、信州のソウルフード「山賊焼」や「ソースかつおむすび」、大鹿村産のブルーベリーを使った「ブルーベリーのクリームオムレット」など8品を開発。地域の原材料の継続的な調達を通じて、生産者さんの応援につなげられたらと考えています。
取材時に店頭に並んでいた信州産食材を使った商品。ちなみに新商品は年間50〜100品も登場するそう
生産者、企業、行政と連携しながら、地域課題の解決につなげる
こうした「地域フェア」以外にも、八ヶ岳野辺山高原牛乳を使った「牛乳寒天」は通年商品としてご好評いただいています。信州産の石臼挽きそば粉のかき揚げそばや、信州産小麦粉を使ったカップうどんもあります。フェアで人気だったキムタクチャーハンおむすびなどは、今後定番化できないかと考えているところです。
大切にしているのは、「いつも食べているあの味」が店頭にあるということ。それが、信州の食文化を守り伝えていくことにつながるのではないでしょうか。冒頭でお話したぼたんこしょうの商品も、毎年夏の風物詩として楽しみにしてくださるお客様も多く、取り組みが実を結んできたことをうれしく感じています。
地域の方々とつながりながら、継続して地元の農畜産物を使った商品をつくり、地域活性化を進めていくこと。そのためにはセブン-イレブンだけではなく、同じ目標を掲げる行政や地域の企業さんとも連携していきたい。さまざまなアイデアや知恵を出し合いながら、“チームしあわせバイ信州”の一員として、これからも地域の役に立てる商品開発やPRに取り組んでいきたいですね。
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ARURA・しあわせバイ信州編集部
「信州が大好き!」をモットーに、発見や驚きに満ちた情報、ほっと安らぎを感じられる情報、テレビや雑誌では紹介しきれなかった情報など、長野県をますます好きになる情報を発信します。