「信州の酒粕仕立て 野菜味噌スープ」で地域循環を応援。ベーコンと酒粕の旨みを、手軽なレトルトで
澄んだ空気と清らかな水、爽やかな信州の環境で育まれたハム・ソーセージ<爽やか信州軽井沢>シリーズ、安全性にこだわり抜いた無えんせきハムのパイオニア<グリーンマーク>シリーズで知られる信州ハム。食品ロスを減らす取り組みの一環として、県内産酒粕と、同社のグリーンマークベーコンを合わせたスープを開発し、しあわせバイ信州に参画しています。その思いを、代表取締役社長の堀川善弘さんと、開発を担当した営業本部営業推進部長の丸山旬(じゅん)さんにうかがいました。
「『安心にまっすぐ』をモットーに、消費者志向の経営を進めています」と6代目社長の堀川さん
健康志向を先取りした<グリーンマーク>をはじめ、安全・安心な製品をお届け
信州ハムは、1941年に創業しました。当時はいろいろな肉を混ぜてつくる「寄せハム」が主流のなか、初代社長は本格的なボンレスハム作りに尽力。これが信州ハム伝統の味<軽井沢>の原点になっています。
のちに、より安全・安心な製品をお届けしたいという信念のもと、消費者の健康を重視した商品づくりに着手。1975年には、発色剤・着色料・保存料・リン酸塩を使用しないでつくる無えんせきハム<グリーンマーク>が誕生しました。
発売当初は「色が悪い」「日持ちしない」などという声もいただきましたが、健康志向の高まりとともにブランドが浸透、現在では多くの消費者のみなさまに愛されるシリーズとなりました。
ハム・ベーコン・ウインナーに加えてチャーシューやレバーなど、今ではラインナップも豊富に。来年<グリーンマーク>シリーズは50周年を迎えます。
開発にあたったのは、大阪勤務時代、居酒屋ランチの粕汁をヘビロテしていたという丸山さん(右)
廃棄される県内産酒粕で、北信の伝統食・粕汁風スープを
しあわせバイ信州への参画を決めたのは、信州で生まれ育ったブランドとして、県内の地域消費を促し、地域循環を高めようという地域愛に心惹かれたからです。
企業の社会的責任であるSDGsの取り組みとして、当社ではエシカル消費を推奨しています。そんななか、県内にある約80の酒蔵で、日本酒の製造工程で出る酒粕が利用されずに廃棄されているという実態を知り、なにか商品化できないかと考えました。
酒粕といえば、昔は漬物などによく利用していましたよね。私(堀川社長)は北信の生まれなのですが、子どもの頃は冬になると、荒巻鮭の頭が入った粕汁をよく食べたものです。これが、体がとても温まるんですよ。異業種交流会で50〜60代の方たちと話したときも、「粕汁懐かしいなぁ」「この年になるとまた食べたくなるね」なんていう話で盛り上がりました。
そこで、かつて地域で食べられていた伝統食を、若い方たちにも味わってもらいたい。食品ロスを減らして地域経済に貢献したい—そんな思いから、交流のあるレトルト食品会社・セントラルパックさん協力のもと、当社ならではの粕汁をつくろうということになったのです。
「信州の酒粕仕立て 野菜味噌スープ」(店頭想定価格268円)。9月下旬より、県内スーパーやコンビニ、土産物店で販売
名酒蔵の酒粕をブレンド。無えんせきベーコンがいい出汁に
酒粕は、「水尾」の田中屋酒造店(飯山市)、「夜明け前」の小野酒造店(辰野町)のものを使っています。具材は、信州産エリンギ、国産のニンジン、大根、こんにゃく。そして、粕汁の鮭やブリに替わる動物性タンパクとして、当社のグリーンマークベーコンのダイスカットを入れています。これがいい隠し味となって、信州味噌のスープがぐんとおいしくなるのです。
信州を代表する名酒、水尾(左)と夜明け前(右)の酒粕を使用(写真提供・左/田中屋酒造店、右/小野酒造店)
豚肉本来の味が楽しめるグリーンマークベーコン
ビタミンB群やアミノ酸を豊富に含む酒粕は、美肌効果や夏バテ防止も期待できるといわれている食材です。そんな栄養価の高い酒粕ですが、スープの開発にあたっては、お酒の香りが強く出すぎてしまうことが課題でした。濃度や粘度を何度も調整することで、まろやかな香りとコクの味噌スープが完成。アルコールは1%未満なので、お子様も安心して食べていただけます。
暑い時期ならごはんにのせて冷や汁風にしたり、具沢山で味がしっかりしているので冷奴にのせても。意外にもパンと味わってもおいしいですよ。
レトルトパックで賞味期限は1年あるので、保存食として常備していただくのもおすすめです。
酒粕の味わいも個性があるため、今後はまた別の酒粕を使ってみたり、より洋風にトマト味のスープにしたりと、新たな展開も考えています。ぜひ、酒粕とベーコンのおいしい掛け合わせを楽しんでいただけたらうれしいです。
【詳細情報】
さらに深堀りした情報をご紹介!
詳しくはこちら ARURAの
記事を読む
ARURA・しあわせバイ信州編集部
「信州が大好き!」をモットーに、発見や驚きに満ちた情報、ほっと安らぎを感じられる情報、テレビや雑誌では紹介しきれなかった情報など、長野県をますます好きになる情報を発信します。