「喫茶山雅カレー」を製造販売。選手のリカバリー食としても親しまれています
1979年に中央紙管工業として創業、1988年より食品製造を開始し、現在はレトルト食品の製造販売を行うセントラルパック。開発から製造までOEMを主体に行い、食品業界のトップブランドの商品も数多く手がける企業です。
今回は開発部長の青木幸一さんに、しあわせバイ信州への取り組みについて話をうかがいました。
「喫茶山雅カレー」(500円)。現在のパッケージは5代目で、2024年8月生産分の商品より「しあわせバイ信州」のロゴ入りに
地域とつながる松本山雅FCのルーツ、「喫茶山雅」オリジナルカレー
セントラルパックの企業理念は、「チャレンジと笑顔と活気あふれる会社にしよう!」です。安全で安心な食品づくりをベースに、ゴロゴロ大きな具材の入った商品が特徴的。地元信州を愛し、地域と人を大切にする会社を目指しています。
今回「しあわせバイ信州」で展開する商品は、当社が2017年よりスポンサーとしてバックアップしているサッカークラブ、松本山雅FCからの依頼を受けてつくり上げた「喫茶山雅カレー」です。
「喫茶山雅」は、松本山雅FCの名前の由来にもなった喫茶店で、1965年松本駅前に開店。駅前再開発により1978年に惜しまれつつ閉店しましたが、クラブ設立50周年の記念事業の一環として、喫茶山雅の復活プロジェクトがスタート。2017年、実に約40年ぶりに復活を果たしました。
その際、松本山雅FCから「喫茶店らしいカレーをつくりたい」との相談があり、当時プロジェクトメンバーであった現社長、小澤さんらとともに開発に取り掛かりました。
当時、小澤社長らから依頼を受けたカレーのコンセプトは
1誰もが「おいしい!」と感じるような、街の喫茶店のカレーにしたい
2喫茶店にちなんで、隠し味としてコーヒーを入れたい
ということ。そして生まれたのが、奇をてらわず、ご家族みんなが食べやすい、まろやかな中辛欧風カレーでした。
コクのある中辛の欧風カレーは、日本人になじみ深いおいしさ
「スマイル山雅農業プロジェクト」で栽培した大豆も使用
味わいそのものは開発当時とほとんど変えていませんが、2022年より使用する食材を吟味し、変更しています。
使用原材料中いちばん多く使用している「たまねぎ」と2番目に多い「牛肉」を、それぞれ地元信州産に切り替えました。
また松本山雅FCが地域貢献のために行なっている活動「スマイル山雅農業プロジェクト」で栽培された青大豆「あやみどり」も、カレーに使用しています。塩尻生まれの青大豆「あやみどり」は、鮮やかな緑色と濃厚な味わいが特徴。あやみどりをきな粉のように焙煎して加えることで、ほのかに香ばしい風味がプラスされました。
遊休農地を活用し、松本山雅ユースアカデミーの選手らが地域住民たちとともに青大豆「あやみどり」を栽培(写真提供/松本山雅FC)
実は「喫茶山雅カレー」は、山雅の選手たちのリカバリー食としても人気なんです。練習後や試合後の“筋肉のゴールデンタイム”にタンパク質や糖質を摂取することで、コンディションが回復されるといわれています。身体がキツ過ぎて食欲がわかないというときでも、「カレーならOK!」という選手も多いと聞きます。マイルドで辛すぎない味も喜ばれているようです。
現在、「喫茶山雅カレー」は喫茶山雅 本店と飯田店、サンプロ アルウィンのグッズ売店、松本山雅オンラインショップにてお買い求めいただけます。
勤続33年の青木幸一さん。工場では200g換算のレトルト商品を1日20万袋製造
未利用資源を含め、県産食材を積極的に活用したい
さまざまな企業の製品を手がけている当社ならではの取り組みとして、今後は県内企業とのコラボも積極的に行い、それぞれの技術を掛け合わせた広がりのある商品づくりを進めていきたいですね。
地域でつくられる「あやみどり」を喫茶山雅カレーに取り入れたように、新たな県産食材との出会いも楽しみです。おいしく食べられるのに需要が減ったことで廃棄されてしまう未利用資源の食品素材にも着目し、フードロス削減にも貢献できたら。またOEMだけでなく、自社ブランドにも今後力を入れていきたいと考えています。
【詳細情報】
- 社名
- セントラルパック株式会社
- 住所
- 松本市笹賀5652-52
- TEL
- 0263-25-9303
- URL
-
https://www.centralpack.co.jp
https://www.yamaga-onlineshop.com
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ARURA・しあわせバイ信州編集部
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